佐賀県背振山の気象用レーダーに用いられていた電子管で、波長の短い電波であるマイクロウェーブを間欠的に出してレーダー用の電波とします。電波を間欠的に発生させる電子管をサイラトロンまたはパルス変調管と呼んでいます。
レーダーの電波は強力であれば遠方までとどき、間欠時間が短い程鮮明な像が得られます。真空管のサイラトロンは大電流が流せず強い電波を発生しにくいが、質量の小さい気体である水素をいれたサイラトロンは、酸化物陰極を破壊せずに大電流がとれ、消イオン時間が10マイクロ秒程度で他の気体を入れたときより短く、高い繰り返し周波数で動作します。
水素ガスをつかったパルス変調管である水素サイラトロンは、昭和16年(1941)マサチューセッツ工科大学(MIT)で研究に着手し、昭和26年半ば(1950)にセラミック管製品がアメリカで発表されました。国産化は昭和28年(1953)で、展示のToshiba-7390、JRC-J4116は昭和45年(1964)に発表されました。この昭和45年頃からサイリスタという半導体の応用したものが出はじめ、展示のような大きな管でなく、小さなブロックで済むようになり、加熱のためのヒーターも水素ガスも不要となり半導体全盛の時代を迎えました。




2008-01-14

